氷河期世代がリニューアル、「人生再設計第一世代」へ

政府は氷河期世代を「人生再設計第一世代」と位置づけ、いつでも新たにチャレンジできる仕組みを今後3年程度で作り上げるとのことです。

最近は政府が氷河期世代の救済に乗り出した印象も感じますが、これが大企業への補助金の強化、あるいは関連する天下り団体への利益誘導に繋がるのではないかと氷河期世代は警戒感を強めています。

今回リニューアルされた人生再設計第一世代(※旧氷河期世代)の呼称についてですが、「再設計」と改称することで、再設計への積極的な取り組みをする企業を補助金で支援するのが目的ではないかとの疑念があります。

資料には「特定求職者雇用開発助成金や中途採用等支援助成金等の要件緩和」とありますが、このような補助金や助成金が氷河期世代に流れていくとは思えません。どの会社にいくらの補助金が流れ、どのように使われているのか、このあたりは詳細に検討する必要があるものと思います。

内閣府「就職氷河期世代の人生再設計に向けて 」より

これまでに何度かそのような取り組みはされてきましたが、何らかの結果が出ているのでしょうか。

これなら氷河期世代に限定した減税措置を取った方が100倍ましですが、潤うのは企業ばかりで、リアルな氷河期世代の支援に繋がっているとは到底思えないです。

このような無職を就職させる再設計の政策よりも、ギリギリのところでとどまっている氷河期世代を無職に落とさない政策の方が何より重要な課題といえます。

氷河期で就職ができなかった、あるいは雇い止めにあった場合、自力で起業するより他に選択肢がなかった人も多く、氷河期世代は個人会社を細々と経営して食いつないでいる方たちも多いです。そのような氷河期世代の生き残り経営者の法人税を無税にするなど、実効性のある政策が求められているのではないかと思います。