東芝に福島原発の廃炉処理は関与させるべきではない

ここ数年来、当サイトでは東芝決算の怪しさについて度々指摘してきましたが、最近では決算も出せない事態にまで発展してきており、東芝の株価が暴落しております。ここにきて稼ぎ頭の半導体事業まで切り売りする状況に陥ってますが、損切りできない最悪なパターンといってもよいかもしれません。

いわゆるコンコルド効果というものでしょうか、このままではだめだと分かっていても、今までかけてきたコストが大きすぎて手を引くことができない状況です。貧すれば鈍するといいますが、ついには決算書をごまかす事態にまで発展してきており、当事者も正常な判断ができなくなってきているものと思われます。

この事態を打開する答はひとつしかなく、原子力事業から撤退するほか道はありません。原発を完成できなかった途方もない違約金を米電力会社へを払うことになるとは思いますが、デブリひとつまともに回収できないような素人会社が原発事業を営むべきではないのです。

仮にもし、東芝に技術力があればとも思いますが、福島の事故からすでに6年が経過しているにも関わらず、未だに事故の処理方法すら不明な状況です。GEや日立もそうですが、自らが製造したものに近づくことすらできず、ちまちまとロボットらしきものを作っては途中でピタっと止まって動けなくなる、そんな漫画のような愚かなことを延々と繰り返しているのです。

ふざけている場合ではないと思うのですが、率直にいえば、ロボットひとつまともに動かすことができない技術レベルの会社が原発事業を担うべきではありません。

最低限、福島原発のデブリを早急に回収して放射線量を除去し、福島を現状復帰させることが今後の原子力事業を営む上での絶対条件ですので、それが出来てはじめて、海外への原発輸出を手掛けるべきものと思われます。

けれども、現状では会計ひとつまともにできない会社なわけですから、原発事業など担えるはずはありません。事態が悪化すれば不正会計をしたように、事故が起こってもごまかしつつけるに決まっています。かくなる上は、福島の廃炉については東芝には関与させず、日立と三菱だけに任せるべきものと思われます。

このような事態になったのも、すべて団塊の世代の経営者が悪いわけですが、若年層の社員は少しかわいそうな気もしております。