東芝に続き、神戸製鋼所でも検査データ改ざんの事案が生じていますが、日経新聞によると日銀が神戸製鋼の社債を買い取ったのではないかという報道がされています。
「今回の社債買い入れオペの買い取りレートからも、日銀が神鋼の社債を買い取った様子が映る。」とのことで、今回の買いオペには疑問の声も出始めてきました。もし不正を起こした会社の社債を購入していたとなれば、市場の規律を乱すことにもなりかねません。
もちろん社債ということですので、直接的には社債を購入していた会社の救済ということになりますが、先に倒産したタカタ社債の弁済率は2~3割といわれているなか、まだ神戸製鋼の賠償金の額も確定していない現段階で買っていたとすると問題があります。
また、神戸製鋼といえば、安倍首相が若い頃に勤務していた会社でもあり、これは忖度に該当する可能性のある事案でもあります。これまで氷河期世代はすべて自己責任で切り捨てられてきたわけですが、神戸製鋼の社債についても自己責任で対応すべきだったと思われます。
結局、すべて団塊の世代が悪いということになりますが、数十年にわたって不正を続けていたとのことで、今回も将来世代へ禍根を残してしまうことになりました。もし、団塊の世代が次世代のことを少しでも考えていたとしたら、今年の学生の就職採用は見送るべきだったのではないでしょうか。
仮に倒産は回避できたとしても、これだけの社会的なバッシングがある状態では、内定者が就職後に頭を下げて取引先に謝罪してまわる毎日となるのは容易に想像できます。
今年の神戸製鋼の内定者の将来は、前途多難の様相を呈してきました。