迷走するアベノミクスの行方

消費税増税を前に、7~9月期の経済統計は勝負どころだったわけですが、蓋を開けてみれば、GDPが1.6%減にて着地した結果となりました。増税前のこの時期、絶対にはずせない数値になるだろうから、当然プラスの数字を誰もが予測していたわけです。

しかし、結果はまさかのマイナスで本日(2014.11.17)の日経平均株価は大幅に値下がりしております。このマイナスGDPは消費税増税の反動ということもありますが、その他にも、社会保険料の増加や円安によるコスト増が響いているものと思われます。

増税以降、サラリーマン家庭のなかでは、財布のひもをきつくして全力で生活防衛体制をとっている人も多く、無駄な出費は一切しないという方も多くなってきました。統計数字の上でも実質可処分所得が縮小しているわけですから、消費マインドがガチガチに凍り付いているという印象があります。

私自身でいいましても、今年は前年比700万円ぐらいは消費を抑えております。また、景気の減退が顕著に感じられたため、もし10%への増税が決定したら会社を清算する予定だったのです。もし延期するなら、もうしばらくは様子を見ようと思っていたのですが、実際に延期されましても、やはり一旦は清算した方がいいかなという感覚になってきております。

円安でうるおう1部の輸出企業や公務員は実質賃金が上昇してはいるものの、全体でみれば、実質可処分所得が減少しております。
増税時期を1年半延長する予定ですが、次の4半期で数字がよくなっているのかというと、この数字から見れば、上がる要素が見当たりません。さらに悪くなっている可能性の方が高いといえます。

また、以前の定額給付金みたいに、商品券を配布したり、エコポイント復活なども取りざたされていますが、迷走状態に入ってきました。来月の解散選挙でどのような結果になるのか、今回は投票率が高くなりそうな気がしております。